凌辱の方程式


―2―

「よっ…と。」
 少女を処置台に横たえて、まず自分の腕を治療することにする。
 まあ、治療といってもナノマシンを注射するだけだから大したことはない。
「ふう…」
 注射を終えて、いよいよ可愛らしい生贄の方に向き直る。
 情けないことだが、もう俺の息子はズボンを突き破りそうなくらい興奮している。
「…溜まってるからなぁ…」
 照れ隠しする必要はないのだが、とりあえず事実だった。
 これから犯るのもあるが、呼吸も苦しそうなので少女の服を手早く脱がすことにする。
「継ぎ、あたってるじゃないか…」
 上着に手をかけると、見えないところに継ぎはぎがあたっている。
「…貧乏なのかな…?」
 あまり恵まれた境遇で育ってきたようには見えない少女の様子に、気の毒な感じが心によぎらないではない。
「…」
 乱暴に脱がしかけたところで思い直してふと手を止め、そして、そっと上着を脱がしてスカートも取り去ってやる。
「ふ〜ん…」
 下着だけになった少女を眺める。
 大人の身体になりはじめたすらっとした身体。
 白いブラに覆われたほどよい胸の膨らみ。
 そして、小水でじとじとに汚れた白い布きれに覆われてはいるものの、ぴったり張りついた布地から透けてみえるようやく生え揃った草むらと、その下に刻まれた深いクレバス。
小水の匂いと混じって、少女の甘い匂いが鼻に届く。
ふきふきふき…

「…下着も、脱がすか…」
 しばらく少女の下着姿を見回した後で、下着に手をかける。
 ブラのホックを外すと、ふるんと柔らかく張り詰めた胸の膨らみがこぼれ出る。
 そして、汚れたショーツをちょっと苦労しながら足元までひき下ろし、脚を広げて、失禁でびしょびしょになった少女の股間をあらわにする。
「ふ、拭かないとな。」
 処置台の上で失神している全裸の美少女の股間をウェットティッシュで拭いてやっているというなんとも犯罪的な行為に、心臓がばくばくと動く。
 柔らかい肉の感触が興奮をあおりたてる。
 そっと少女の肉の裂け目を指で割り広げてみると、きれいなピンク色の粘膜が目に飛び込んでくる。
 粘膜にほんの少しこびりついている白い垢。
「…あんまり、いじったこともないのかな?」
 不思議と汚らしくは思えないそれも、そっとティッシュで拭いてやる。
「キレイキレイになりましたよ。」
 全てを清め終えてから、誰に言うともなくそんなことを言ってしまうのは、後ろめたさのせいだろうか。
「さて、と。」
 少女を起こしてやろうかと思ったところで、ふと、メディカルルームの壁のモニターが目に入る。
「ん〜」
 悪戯心がふつふつとわき上がる。
 ちょっと悪魔のような考えだが、俺は、検査用に作られたナノマシンを引っ張りだし、そして、断面撮影機をセットした。
「…これでよし、と。」
 セッティングを終えたところで、少女の目を覚まさせるためにちょっとだけブランデーを口に含み、俺は彼女の唇を塞いだ。
「ん…」
 失神していても口に何か送り込まれたのがわかるのか、少女の喉がこくん、と動いて気付けを飲み込んでいく。
「ん、ふ…けほっ!」
 アルコールの強い刺激に咳き込んで少女が目を覚ます。
「う…あ、こ、ここ?」
 目を覚ましても自分が置かれた状況が認識できないようだった。
「おはよう、お嬢ちゃん。」
 覗きこみながら声を掛けてやる。
「ひっ!…きゃあああああっ!!!!!」
 先刻の男が目の前にいて、そして、自分が裸であることを認識した少女が悲鳴を上げる。
 大事なところを隠そうとするが、まだ身体に力が満足に入らないのだろう。もそもそと身体を揺することしかできない少女。
「は、あうっ!う…あ。」
 パニックになっているのか、意味のある言葉をつむぎ出せない。
「落ち着きなよ。」
 俺は少女の唇をもう一度塞いだ。
「!!!」
 少女の首がふるふると動くのを押さえつけ、彼女の唇を貪る。
「ぷ、はっ!!な、なに、をっ!」
 しばらくそうしていた後で唇を離すと、パニックが落ち着いたのか、少女が涙をいっぱいに溜めた目できっと俺を睨みつけて俺を詰る。
「まあ、ナニするんだよ。これから。」
 下品にそう告げて、少女の股間を撫で上げる。
「きゃああっ!」
 悲鳴を上げる少女。
「随分かわいい声で泣いてくれるね。」
 俺としては結構素直な感想だった。
「こ、こん、な…」
 彼女がなおも俺を詰ろうとする。
「人の船で密航して、おまけに物騒なもので人に大怪我させておいて、何を言いたいの?ん?」
 まだ治り切らない腕の傷口を少女に見せながら、俺は彼女の頬を片手で挟んで凄味を利かせた。
「あ…あ…ご、ごめん、なさい。」
 自分のしたことの結果を見せ付けられて、少女の意志が萎える。
「本当なら、船の外に放り出されたって文句言えないところだぜ?」
 男に同じことやられたら間違いなくそうしていただろう。
「あ、う…」
 俺は絶句した少女に畳み掛けるように、宇宙空間に宇宙服なしでほおり出された人間がどのようにして死ぬのかを事細かに語って聞かせてやる。
「ひ、いぃ…い、いや…」
 想像力豊かなのか、かなりこれは効いたらしい。
「でも、なんか訳があるみたいだし、俺だって鬼じゃない。今すぐ放り出すのだけは勘弁してやる。」
 ただの家出少女とはちょっと思えなかったのは事実である。
 先刻、彼女のバックパックの中を覗いて見たが、下着と、ほんのわずかなお金、それと、ぼろぼろになった求人雑誌しか入っていなかった。
 今日び、家出するにしてももう少しマシなものを持って出てくるだろうにと同情したくなるほど何も入っていなかったのだ。
「…」
 ほっとした表情を浮かべる少女。
「まずは…何でこんな真似をしたのかから聞かせてもらえるかい?」
 俺に促され、素直に従った方がいいと判断したのか少女が語りはじめる。
 家がそれほど裕福では無い、と言うか、貧しい部類に入る農家であること。
 少女を頭に5人の妹弟がいること。
 今年の不作で、ほとんど家に収入がないこと。
 自分がいなくなれば、とりあえず家族の生活は楽になるだろうこと。
 そして、どこかの星で仕事を見つけられれば、家族に仕送りも出来るだろうこと。
 少女の話をかいつまんで言えば、そういう話だった。
「ふん。その心がけはなかなか感心かもな。」
 いかにも子供っぽいが、彼女なりに真剣に考えた末の行動なのだろう。
 それより、内戦とかでもっと悲惨な暮らしをしている人々も多いが、普通の平和な惑星にも今時こういう家族と、こういう少女がいることが驚きだった。
「じゃ、放り出すのだけは勘弁してやる。」
 犯るだけ犯って放り出そうなどと鬼畜なことも考えないではなかったのだが、さすがにそこまではもう考えられなかった。
 かといって、このままなにもしないで済ます気は無いが。
「!…はぁ…」
 心から安心し切ったため息を少女が漏らす。
 でも、安心するのはまだまだ早い。
「だけど、何もなしじゃ俺が撃たれ損だからな…これから目的地に着くまでたっぷりと遊んでもらうぜ?…」
 少女の柔らかく膨らんでいる胸を撫でながら、俺は彼女にそう宣告した。
「ひ!…」
 少女の顔にみるみる脅えの色が広がる。
「いやなら…ここでさようなら、だ。」
 その脅えに追い打ちをかけるように耳元にささやく。
「あ、あぁ…」
 間違いない死よりは、屈辱を受け入れる方を選んだ少女がかすかに横に首を振る。


いよいよこれからが本番です。
次回もお楽しみに(笑)

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