凌辱の方程式


―1―

 俺は、とあるツテで手に入れた宇宙船で星から星へと荷物を運ぶことを商売にしている。
 ま、一匹狼の運送屋といった方がわかりやすいか。
 でも、こういう商売をしていると、イヤでもいろんなアクシデントに見舞われるわけで…今回の事件も、まあ、そのアクシデントのうちに入るわけだが…

「こ、こないでっ!!!」
 がたがた震えながら、俺に年代物の銃を向けながら、バックパックを背負った、いかにも家出少女っぽいポニーテールのハイティーンくらいの少女が言った。
「お、おいおい…それはこの船の主にあんまりだろう。」
 俺は2日前、農業が主な産業になってるちょいと田舎の惑星から飛び立ったところだった。特産は煙草なんだが、今年は天候が良くなかったらしくかなり不作だったらしい。
 で、その貴重な煙草の葉っぱと一緒に、積み込んだ覚えのない密航者までくっついてきていた、というワケだ。
「は〜、は〜、は〜…」
 かなり緊張しているらしく、眼から涙までこぼしながら、がちがちと歯を鳴らしている。
 はっきり言って、いつ引き金を引かれるかわかったもんじゃない。
「ま、まあ、とりあえず話し合おうぜ、な?」
 一応こちらも銃を持ってはいるが、一応スタンモードにしてある。
 一方、たぶん向こうの銃はスタンモードなんて高尚なものなんか付いていないと思われる年代物の銃だった。
 つまり、少女に間違って撃たれて、ついでに当たり所が悪かったら、齢20うん歳にして俺はあの世行きという寸法である。
「う…う…」
 手負いの獣のように少女が睨みつけてくる。
「まず、それを寄越して…」
 その行動はあとから考えれば不用意に過ぎたものだった。
「いやああぁっっっ!!!!」
 俺が手を伸ばした途端、少女の悲鳴とやけに乾いた音がほぼ同時に耳に届く。
 腕に熱い感覚が走った瞬間、反射的にこちらも引き金を引く。
 俺の狙いは正確に、彼女の身体をとらえていた。
「はぎゃうっ!」
 鋭い悲鳴とともに、スタンを食らった少女がびくっ!と震える。
「か、は…」
 そして、糸の切れた操り人形のように壁にもたれ掛かり、ずるずると崩折れていく。

「いっ…つぅうううっ!」
少女がおとなしくなったのを確認して気が抜けると、腕の痛みが一気に襲いかかってくる。
「何てことしやがる、全く…」
 幸い弾丸は抜けてしまっているようなので大事には至らないですんだが、まさか本気で撃たれるとは思っていなかっただけに、ふつふつと怒りがこみあげる。
「やれやれ…」
 が、取りあえず少女をどうにかしないとならないと思い直して、失神している少女に近寄ってみる。
「あーあ、おしっこもらしちゃって…」
 床に見る見るうちに広がって行く水たまり。
 しょうがないことではあるが、スタンのショックで失禁してしまったのだろう。
「どれ…」
 それにもめげずに少女の顎をあげてみると、水準をだいぶ越えているくらいの顔だち。
 あんまりいい服は着ていないが、それでも十分に清潔そうで好感が持てる。
「…」
 密航したうえに銃で撃ってきたという許し難い少女ではあるが、それだけに俺の心にどす黒い欲望が渦巻きはじめたとしても、誰も俺を責められないだろう。
 少女は十分過ぎるほど魅力的で、航海の間はずっと船の中には俺一人しかいない。それに加えてこの頃女っ気が全くない…ときたら、彼女をそういう対象にしようというように頭が働くのになんの障害もなかった。
「まずは、メディカルルームに運ぶか…」
 まず俺の腕も治療しないとならないが、彼女の面倒も見てやらないとならないだろう。
 それになにより、あそこにはベッドがある…


設定だけSFです(爆)
タイトルに特に意味はありません(笑)
全5章構成で順次アプして行きます。
もちろんエロエロにお送りします〜

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