敵国の軍を打ち破り、王を倒したからといって戦いが終わるわけではない。
まだまだ残党の抵抗は続いているし、戦後のことも考えて行かなければならない。
いかな国王とは言え、捕まえた王女と一日中遊び戯れているわけにはいかないのだ。
まあ、楽しみがあるから仕事にも身が入ろうというものだが。
「陛下、随分とご精勤ですな。」
側近が笑いながら話しかけてくる。
「やはり、お楽しみがあると仕事の仕方が違いますね。」
勝手なことを言い合っている。
しかし、この自由闊達な雰囲気がわが国を強国に成しえた要因でもある。
「いつも仕事をしていないような言い方だな。」
君主を君主とも思わぬ言い方に皮肉の一つも言ってやりたくなるほどである。
「陛下にあまりでしゃばられると我々のいる場所がなくなりますからな。」
ある意味トゲのある台詞ではあるが、とりあえず言わせておくことにする。
「まあ、陛下に頑張っていただけると、我々の仕事もはかどっていいですな。」
毒が強いと感じたのか、隣からフォローが入る。
「というわけで、陛下に回す仕事もさしあたってなくなりましたので、いらっしゃらなくても結構ですよ。」
結局この場にはもう用がないということらしい。
「では、優秀な幕僚及び文官諸君にあとはおまかせしようかね。」
俺はそう言って、執務室を後にした。
「似合ってるじゃないか。」
彼女のために急ぎで作らせた服を着たスファーナがびくりと肩を震わせる。
豊かな胸も、密やかな股間も覆い隠すことのできぬ服。
「誰が…似合ってるなどと…」
せめて遠慮のない視線にさらされることだけは避けようと、両手で胸と股間を隠しながら、スファーナが答える。
「奴隷にはよくお似合いだ。」
スファーナに自分の立場をわからせるために、きつい言葉を投げかける。
「…く…!」
彼女が悔しげな表情を浮かべる。
が、それ以上の反応は返ってこない。
一夜明けた城の様子を見て、どうやら彼女も自分の置かれている立場が飲み込めてきたらしい。
「手を下ろして、脇に付けろ。」
命令する。
「…」
唇を噛み締め、その後でおずおずと言われたとおりにするスファーナ。
「これで…いいの?」
今にも泣き出しそうな、あどけなさの残る顔と、少女から女に変わりつつある身体のギャップに新鮮な感動すら覚える。
「…そうだ…いいぞ。」
あの大きな膨らみを嬲り付くし、その下に続く白い腹の奥深くに思う存分己の精を注いだ昨夜の記憶が蘇る。
「そのままついて来い。」
すぐにでも押し倒したい衝動に駆られるが、それを堪えてスファーナに命ずる。
「…は、い…」
あきらめの域に達したのか、スファーナも素直に応ずる。
これから自分を待ち受けるモノも知らずに…
スファーナ姫第16幕 屈伏の衣装
絵柄を変えてみた絵です。
顔と身体のバランスに苦心してます。