「へっへへ…な、すごいだろ?」
クッキーが俺にある本を見せながら聞いてくる。
「た、たしかに、すげぇ…」
そうとしか言えない。
「女って、こうなってんだな…」
俺たちが見ているのは、いわゆる「エロ本」ってヤツだ。
いくら伝説の勇者の子孫で、なおかつ王子様でも、若い普通の男である。
だから当然女の子のことは気になるし、こういうことにだってめちゃくちゃ興味がある。
クッキーはのほほんとした顔の割に、もう経験があるらしいので、余裕しゃくしゃくといった様子だ。
「へへっ、マリアだって…ムーンブルグの王女さまだって、こんなんなんだぜ?」
旅の仲間の名前を上げてクッキーが笑う。
「…」
具体的な名前を出されたので、俺のほうは思わず赤面してしまう。
「はは、な、アレフ?」
そんな俺を見てクッキーが笑いながら語りかけてくる。
「?」
何を言われるのかと思わず身構えてしまう俺。
「ヤっちゃえよ?マリアのこと。」
サマルトリアの王子様とは思えないほど直接的な表現で、クッキーが俺に提案する。
「!」
あまりのことに俺の目が点になる。
「あいつ、お前のこと絶対好きだぜ?」
…たぶん、その言葉で俺の心は呪縛をかけられたんだと思う…

王女すじ

俺は、クッキーと話したあの晩から、情けないことだけど、このことばかり考えていた。
そして、その想いは、今こういう形で晴らされようとしている。
俺は、マリアを用事があるって言って宿の部屋に呼び出し、手足を縛って服を剥ぎ取った…
「むー!…ん〜っ!」
下着すら剥ぎ取られ、さるぐつわをかまされたマリアが、俺の目の前にそのきれいな身体をさらしている。
「すげぇ…めちゃくちゃきれいだ…」
クッキーと見たエロ本の絵姿よりもなお美しい彼女の裸身。
もちろん、俺の目は彼女の一点に注がれる。
「スジしか見えないんだ…」
そこは、本の絵とは違って、ふっくらとした膨らみに深く走る切れ込みにしか見えなかった。
「んっ!んーーーんーっ!」
俺がどこを見つめているかわかって、彼女が涙を流しながらうめく。
「ねえ…もっと良く見せてよ…」

俺は彼女のそこに手を伸ばしていった…