c Lさまからさらにテキストをいただいてしまいました!
ヒルダ姫、愛されていますなー(笑)
ありがとうございます〜

ヒルダ〜夜伽物語 旦那の逆襲


「そりゃお前、前戯がたりねぇんじゃないか?」
 久方ぶりに会った親友の言葉は、天啓だった。少なくともそのときの俺にはそう思えた。
 帝国からはるばる訪ねてきてくれた親友は女好きで、相応の経験を持っている。そんなアイツが俺と昼だの夜の生活について尋ねてきたのを切欠に、俺は相談を持ちかけた。このままでは腎虚で死ぬと。
 はじめは冗談かのろけかと思っていたらしいが、俺の日々のノルマを聞いて青くなり、真剣な表情で話を聞いてくれた。そして、俺の話が終わった後にアイツはそういったのだった。
「前戯の段階で徹底的に逝かせておけば、挿れてからの回数も少なくてすむし、そもそも相手も逝きやすくなる。そうすりゃ必然的にお前の搾り取られる量も減るって寸法だ」
 完璧な作戦だと俺は思った。それと同時に、何でそれに気づかなかったのかとも思った。
「とりあえず、いくつかテクを教えといてやる」
 そういって、アイツはいくつかの技を教えてくれたのだった。


そして夜。


「はふぅ…くぁ…、ぁ…、ぁ、ぁ、あぁぁぁぁぁっ!」
 ぷしゃ…っ
 小水のような勢いで、しかしアンモニア臭のしない液体が、ヒルダの秘所から噴出した。
 潮吹きというやつだ。
 アイツにそういうものがあると教えてもらってはいたが、今日はじめて見たときは驚いた。
 だが、六回目ともなればもう慣れた。
 そう、六回。俺はすでに、六回もヒルダを絶頂に導いている。挿入なしでだ。すでにヒルダの腰の下には小さな水溜りができている。
 ヒルダの股間にうずめていた顔を上げてヒルダを見る。ヒルダは荒い息をつきながら、うつろな目線を宙にさ迷わせる。
 これが、クンニを一時間近く続けた結果だ。
 その前に指でもいじってやったし、ヒルダの白い柔肌の上には、余すところなく俺が降らしたキスの後が、赤く咲き誇っている。
 ここまでの前戯など、俺はしたことがなかった。ヒルダの前に抱いたことのある女は場末の娼婦で勝手に向こうでいろいろやってくれたし、そもそも数える程度の経験でしかない。ヒルダとするときも、濡れ易い体質なのか前戯は半時間未満、後はひたすらはめまくるだけだった。
「ぁ…もぅ…らめぇ…わらわぁ…もう…」
 ようやく呼吸が落ち着いたのか、呂律の回らない口調でヒルダは訴える。だが、その訴えを俺は退けた。
 俺は無言でヒルダの淫猥な泉に顔をうずめると、クリトリスに口をつける。
「やっ…いやぁ……っ」
 逃げようとするヒルダ。しかしすでに彼女の下半身は度重なる快楽に負けて力を失い主の言うころを聞かない。腕で俺の頭に手をやりよけよとするが、やはり力が入らないのか、なでられているような感触しかしない。むしろ、それがさらに劣情が呼び起こされる。俺は彼女の秘核を包む薄皮を舌、そして歯で剥きあげる。彼女の綺麗な肉色のクリトリスは、しかし固く起立していた。
「ぁ、ひぁぁ…っ」
 これから与えられるであろう、破壊的なまでの快楽に、絶望とも歓喜ともつかない声を上げるヒルダ。その震えを心地よく感じながら、俺は徐々に吸い上げていく。
 ちちゅるるるるぅぅぅぅぅ……っ!
「ぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」
 声というより吐息に近い悲鳴を上げてヒルダの体は弓反りになる。その結果、引けていた腰が突き出されることとなり、ヒルダはさら俺の攻めを受けることになる。
 秘核を舌先と唇でもてあそびながら、俺は片手で内股を愛撫し、もう片方の手の指を、彼女の泉に突き入れる。刺激する場所は親友に教えられた、Gスポットと呼ばれる場所だった。ヒルダのスポットは、親友に教えられた場所より若干浅い所にある。俺は半分ほど静めた中指で徹底的に弄り回す。
 くちゃ…くちゅくちゅ!…じゅぱ!ちゅるるるぅ…くちゃ…!
「あぁっ!あっ!はぁっ!はぅあ!あうっ!あああっ!」
 三つの刺激に翻弄されたヒルダは、俺の行為一つ一つに、つま先までビクつかせて反応する。このままだと、壊れてしまいそうな印象すらある。それを見て、俺の中に普段とは違う衝動が芽生えた。

(壊したい)

 殺すではなく、壊す。
 壊してやりたい。めちゃくちゃにしてやりたい。自分のものだという証を刻み込みたい。
 それは、ヒルダに対する圧倒的な支配欲だ。
 正直なところ、俺は今まで女をそういう目で見ることを忌避してきた。女は人であり物じゃない、と。
 だが、今、そういう目で女を見る連中の気持ちが少しわかった。
 指先ひとつで全身で反応を返すヒルダの体。彼女のすべては、自分の指先を介して、自分の意思の下にある。
 その事実は、挿入や射精の時にも匹敵する快感を生んでいた。だから、一時間にも超える愛撫に、高まりきった俺の肉棒を、しかしまだヒルダに突き入れたいとは思わなかった。
 その前に、もっと楽しまなくては。
 俺はヒルダの膣にさらに人差し指と薬指を入れ、まるで犯すような勢いで動かし始める。洪水のような勢いでたれて来た淫水は、シーツの水溜りをさらに広げる。そして
 びくんっ!
「っ!!!!!!!?」
 今度の絶頂は、もはや声すら出なかったようだ。声にならない吐息を漏らしたまま、ヒルダはまた潮を吹いた。
 吹き出た彼女の証は、俺の顔を汚しながら弱まっていく。
「どうだ?」
 聞くが、ヒルダは一言も声を返さない。疑問に思って顔をのぞく。
 ヒルダは、気絶していた。
 空ろな目を宙に向け、口元からは唾液がこぼれている。手足を軽く痙攣させるその様子は、倒錯的な色香を漂わせる。

 だめだ、収まらない。
 俺はヒルダの腰に手をやると、愛液が滴り落ちる蜜壷に、俺の肉棒を押し当て―――
 ぐぶちゅ!
「!ぁぁぁぁかぁっ!」
 まるでゼリーのようにほぐれきった膣を貫き奥まで達した肉棒。その衝撃でヒルダは目を覚まし、そして絶叫。青い瞳が零れ落ちんばかりに目を見開き、口から鮮やかな赤い舌を突き出し痙攣するヒルダ。ヒルダの腰をおさえつけていた両手からその振動が伝わり、それがさらに俺の征服感を満足させる。
「最高だ」
 俺自身の根元から込み上げてくる射精感を抑えながら、ヒルダの顔にかかったほつれた髪を撫でる。ヒルダは目を空ろにしたまま、口を開いた。
「……ぃ……」
「なんだ?」
 俺の問いの答えより先に、行動がきた。絶頂による痙攣から開放されたヒルダの手が、俺を抱きしめ、同じく足が俺の腰に巻きついた。
 そしてヒルダは自分の顔を俺の顔の間近まで持ってくる
「しゅ…きぃ…
 好きぃ…なのぉ……妾ぁ…しゅきぃ…」

 呂律の回らない舌はそれだけ言った後、俺の口の中に進入してきた。俺もそれに応える。
 時間間隔もなく、上と下両方でつながりあい続ける。結局最初に離れたのは、俺とヒルダどちらだったか。
 俺の欲望の化身を、その小さく可憐な体で受け止めながら、ヒルダは上気した顔に笑顔を作って、言った。

「来て」

 その瞬間、俺は理性のすべてが消えた。
 自分でも表現しがたいほど、獣じみた叫び声をあげて、猛烈な勢いで腰を動かす。ペース配分も、相手への気遣いもすべて度外視した動き。
 この女を征服したい!
 この女を徹底的に汚したい!
 この女に俺のものだという証を刻み込みたい!
 この女に俺の子種を注ぎ込みたい!

 この女を孕ませたい!

 ずぶちゅっ!ずぶちゅっ!ぬじゅっ!ぬぶちゅっ!ずにゅちゅっ!
「あああ!あああああっ!ああああああああああんっ!」
 暴力的なまでの俺の行為を、ヒルダはすべて受け入れる。だがそこに苦痛はなく、あるのは快楽と歓喜の嬌声だけ。
 俺はもっと動きやすいようにと動きながらヒルダの体を持ち上げた。対面座位だ。
「すご、い!すごい!しゅご…いひぃぃぃっ!」
 まるで嵐の中の木の葉のように翻弄されるヒルダの体。俺はそれを二本の腕で放り出されないように抱きしめ、ヒルダ自身も両手足で俺にしがみつく。
 その四肢のしがみ付きと同じように、ヒルダの秘所も俺にしがみつくようだった。
 突き込めばまるで抱きとめるように柔らかく俺を受け止め、引き抜けばまるで惜しむように締め付けてくる。
 肉棒にまとわりつく膣の感触と、俺の体にしがみ付く体の感触。その二つによって俺はついに限界を迎えた。
「―――――っ!!」
 俺はひときわ大きく吼えて、爆ぜた。
 ごびゅる!
「―――!」
 人生でおそらく最大量を出していると確信できるほどの圧倒的な射精。その感触が止めとなったか、ヒルダも絶頂を迎えた。絶頂による体の震えと膣の締め付けが俺に更なる放出を促す。
どびゅるっ!どぶびゅる!どびゅ!どびゅびゅる!
「入ってぇ……来るぅ…」
 言いながらさらに力強く抱きついてくるヒルダ。
 膣の方も同じだけ強く締め付けているためか、コレだけの量を出しているのに、俺の射出液は膣からほとんど零れ落ちていないようだった。
 つまり今だしたそのすべてが、ヒルダの中にとどまっているということであり……
「ふふ……すごい…子宮に入ってくるのが…解る」
 俺の胸に頬を押し付けたヒルダが、まるで俺の心を読んだかのようにそんなことをいい、

「うれしい…もっと…」
 その言葉と、それを言った時のヒルダの表情―――頬を上気させた無防備な笑顔が、射精を経たことで醒めかけていた俺の欲望に再び火をつけた。



「うおっ!?どうした!?死相が出てるぞ!」
 数週間後、再び訪ねてきてくれた友人は俺の顔を見て叫んだ。
 無理もないだろう。今の俺の顔を見たら誰だって医者か葬儀屋を呼ぶ。
 理由を聞いてきた友人に、俺は答えた。前戯のせいだ、と。

 あの夜―――最初に前戯を施した夜は、結果的に10回も搾り取られた。
 結論から言うと、今までのヒルダはまだ100パーセントのヒルダではなかったのだ。しかし前戯を徹底的に施したことで、スイッチが入ったらしく、まさに底抜けだった。しかもその乱れる姿は、淫魔。いくら出しても、俺の理性とは関係なく本能をたたき起こし、肉体の限界を無視して再生させてくれるのだ。その媚態と痴態によって。
 ……のろけではない。実際それ以来、毎晩たっぷりの前戯を要求され、その後たっぷり搾り取られる。まるで乳牛のようだ。
「なんつーか…相談して回数減らしてもらえば良いんじゃないか?」
 友人が心配そうに聞いてくるが、俺は首を横に振った。
 夜の生活を怠ると、ヒルダが寂しがり、不機嫌になるし…
「それに……最近、慣れてきたしな」
「……すげぇな、お前」

つづく


ヒルダ姫、覚醒(笑)
もはやサキュバスの域まで到達してしまったような(爆)

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