「む。」
自分のアパートの部屋の前で立ち止まる青年。
一人暮らしで誰もいないはずの部屋に灯る明かり。
「…いすずか。」
アパートの隣の家に住んでいる、大家の娘の名前をぼそっと呟いてドアノブに青年が手をかける。
「!…お、おにいおかえり!」
部屋の中にいた少女がびくっと驚いたように振り返る。
「だめじゃん、いきなりドア開けちゃ。」
持っていたものを後ろの机の上に慌てて隠して、少女が青年に不満を言う。
「だめじゃん、ってここは俺のうちだぞ。」
青年がネクタイをほどきながらずかずかと近づく。
「それより、何してたんだ?」
少女が隠したものを見ようとする青年。
「な、何でもないよ。」
あからさまに怪しい素振りの少女。
「何でもないことないだろ、こら。」
妹みたいに思っている少女ではあったが、部屋に上がり込まれて何か隠し事をされるのは気分のいいものではない。
男として見られたくないものも当然あるわけである。
「なんでもないってば!」
強い口調で言った少女が手を振り回したところで、机の上に置かれていた本の山が崩れる。
「うわー!!!」
大したものは置いてないつもりだったが、机の上から転げ落ちたものを見て青年が奇声を上げてしまう。
「な、何見てんだ!!!」
青年が自分で机の上に上げておいた雑誌に混ざって、こんなところにあるはずのない秘蔵の同人誌が床の上で広がっている。
それも、かなりハードな内容。
少なくとも、少女に見られて良いような内容ではない。
「なにじゃないわよ!こんなやらしい漫画見てるなんて!」
完全に開き直ったのか、少女がそれを拾って青年に突き付ける。
「かっ、勝手に見るなよ!!」
押し入れの中に隠しておいたハズの本を引っ張り出されて、青年としても恥ずかしいやら腹が立つやらでどうにもならない。
「お、オタクだってのは知ってるけど、こんな漫画見てるなんて思ってないわよ!」
青年の当然の怒りにも動じず、真っ赤になりながらぺらぺらとめくってみせる。
「勝手に引っ張りだしといて、それはないだろ!!」
よくよく見ると、机の上にまだコレクションが何冊か置いてあるのが目に入る。
いったいなんの目的でとは考えないではなかったが、それよりもこの困り果てた状況を打開しなければと考える青年。
「なによ、みんな無理矢理するのばっかで!こういうのしたいんでしょ!?」
少女が言った内容はあたっている。
全部読まれたのかとあきれ果てる青年。
「漫画と現実は別だ!やるわけないだろうが!」
確かにそう言う嗜好はあるが、現実にするといろいろ悲惨だろうなと考えているのも事実。
少女のような誤解をされるのが青年にとって一番辛いことではある。
「ふん、どうだか…」
その心情を見透かしたかのように、自分が悪いことも棚に上げて少し精神的に優位に立つ少女。
「しないよ。」
もうこの件で言い争う気も失せて、崩れた本を拾い集めようと青年が屈み込む。
その脇で、ちらちらと同人誌の開いたページを見ている少女。
「そうだ、おにい?」
雑誌をまとめて片づけた青年に少女が声を掛ける。
「おにいに紹介してあげようか?こんなことしても泣き寝入りしそうなおとなしい優等生。」
女子生徒が凌辱されているページを開いて、恐ろしい提案をしてみせる少女。
奇妙に後ろめたさのない少女の表情に、彼女の心の闇を垣間見たような気がする青年。
「ああ、いい考えかも。あいつちょっと勉強できておとなしいからってちやほやされてさ…痛い眼みりゃいいのよ。おにいも彼女出来てすっきりするだろうしね。」
半分勢いで言ってしまった部分もあったのだろうが、考え直すと名案だと感じたのか、少女が言葉を続ける。
最近、はっきりとは言わないが、少女がクラスメイトの誰かとうまくいってないと言う雰囲気はあった。
これまで断片的に少女がこぼした愚痴からの情報を総合すると、今言った優等生の少女が、その相手なのだろうか。
この頃愚痴が急に増えていたことを思うと、その予想にかなり蓋然性が生まれる。
幼いころから知っている少女の中にある底知れぬ嫉妬心に、青年の背筋に冷たいものが走る。
「あほう!本気かよ!」
その娘とどうにかなるとかそれ以前に、少女のことが心配で思わず声を荒立ててしまう。
「なにがあほうよ!いやらしいくせに度胸もないの?だから彼女も出来なくてうじうじこんな本読んでるのよ!」
心の中にやましさがまだ残っているのか、それともいつも自分に甘い青年に叱られたと感じたのか、少女が負けじと声を張り上げる。
「な!それとこれとは…」
先刻の恥ずかしさと、勝手にプライバシーに踏み込まれた怒りが、青年の感情に油を注ぐ。
「なにさ、だからオタクなんでしょ!」
少女の方もいろいろな感情がセーブできない様子で、青年を面罵する。
「…そこまで言うならやってやるさ。」
心配と怒りと羞恥で昂ぶっていた感情が、その少女の面罵で裏返る。
静かに呟いて、メガネをの位置を直す。
「な、なに、その目。」
急に落ち着きを取り戻したと思った青年が、ただならぬ眼光で自分を射すくめたことを少女は感じた。
「やってやるって…なにを、さ。」
本能的に、危険を感じて後ずさりかける少女。
「俺は、な、いすず。おとなしい優等生より、ぎゃんぎゃんうるさくて、クラスメイトを陥れようとするような悪いこと考える、顔だけはすごくかわいい妹系キャラのほうが好きなんだよ。」
青年の手が少女の方に伸びる。
青年の手はひどくスローモーに見えたが、少女の身体は金縛りに遭ったように動かなかった。
「ちょ、ちょっ!やだ!ん!!!」
肩に手が触れたと思う間もなく、恐ろしい力で引き寄せられる。
青年の大きな身体に捕らえられたと思った次の瞬間、青年の顔が目の前に迫ってきて、唇が奪われる。
「ん!ぁ!!!な、なにすん!!んぅー!」
頭をめちゃくちゃに振っていったんは青年の唇から逃れたものの、すぐにまた押え込まれて唇を塞がれる。
少女の頭を抱えて唇を奪ったまま、自由な方の手で少女の背中をまさぐる青年。
「な、なにすんのよ!!!いきなり!!」
唇を離すと、顔中真っ赤にして、涙目になって少女が青年を罵る。
「…するんだよ、いすずと。」
少女の目をのぞき込む青年。
その目を見ちゃいけないと思いつつも、まともに視線を合わせてしまう少女。
「いすずが、勝手に読んだ漫画みたいなことを、これからね。」
またしても金縛りにあったように身体が動かなかった。
少女の頭の中を、先刻見た漫画の絵が駆け巡る。
残忍な顔をした男たちに組み敷かれ、レイプされる美少女。
服は引きちぎられ、処女をあっさりと破られ…
妊娠の恐怖を叫ぶ少女たちに、容赦なく男たちは精液を注ぎ込んでいた。
そんな非道なことを、自分の目の前の青年がする?
自分が小さなころからずっと優しい「おにいちゃん」で、太めでオタクで優しいだけが取り柄の青年が?
自分には今でも甘い、この「おにい」が、たった、さっきの一言で?
少女の考えが千々に乱れる。
「ほら…」
軽々と放り出されたような感じだった。
ベッドのシーツの感触が半身に触れる。
「いや…」
もう理屈ではなく、反射的に逃げようとする少女に、青年が覆いかぶさってくる。
「やだ!いやぁ!!!」
あの目を見てしまうと動けなくなると思って、目を堅く閉じて少女がじたばたともがく。
ぽかぽかと殴りつけているはずなのに、青年はびくともしない。
「無理矢理されるのは、嫌だろ?」
息ができないほどきつく抱きしめられ、耳元にささやかれる。
「いやよ!!!バカ!!!」
青年の大き過ぎる身体に押え込まれて、身をよじることしかできない少女が、ありったけの力をこめて言う。
「…でもな、やめない。」
そう言って、少女の唇をまた奪う。
今度は首を振って逃げようとするのにしつこくついて行くように、執拗に。
空いている手で少女のブラウスのボタンを青年がぎごちなく外して行く。
それを感じた少女が言葉を発しようと口を開きかけたところで、青年の舌が少女の口中へと進入する。
「!!!」
異物の進入に驚いて目を開いたところで、少女は三度青年の目を見てしまった。
真剣な強い意思と獣じみた情熱の光。
それなのに、いつもの優しい眼差しがどこかに残っている青年の目。
青年の手が、自分の胸をブラの上から触っている。
青年の舌が、自分の舌におずおず触ったり、離れたりしてる。
それを感じても、全然抵抗ができない。
「…!」
胸を触る青年の手の動きは、壊れ物を扱うようでいて、大胆で。
舌を絡めとろうとする動きは、次第次第に自信をもってきて。
「ん…んぅ!!」
邪魔だと言わんばかりに青年の手がブラを押しのけようとする。
「んー!!!ん!!」
最近、きつくなってきはじめたブラが、身体を締めあげる。
苦しさに身をよじったところで背中でぶつっとホックが壊れる音がした。
喜び勇んだように触れてくる熱い手のひらの感触。
重なり合った唇は、もうどちらの物ともしれない唾液でぬらぬらと汚れ、自分以外に触れられたことのない乳房が、心臓の鼓動とともに大きくなるような錯覚を覚える。
「んふ!」
乳房の先端の突起が固くなっている。
それに触れられて、身体がびくりと跳ねる。
その反応がうれしいのか、青年の手が重点的に突起を攻めてくる。
「ぷ、は…はぁ、はぁ…」
青年が唇を離し、身体を起こす。
「ほら。」
手品のようにスムーズに、自分のはいていたスカートがするりと腰から抜きとられる。
「ひゃあ!!!」
脚をぐいっと抱えられて、少女が悲鳴を上げる。
ショーツが、青年の視線にさらされている。
「…なんだ?ここ…湿ってるんじゃないか?」
青年がからかうわけでもなく、言う。
「きゃああああっ!!!」
汚れたクロッチの部分を青年の指がなぞる。
幾許かの嫌悪感と、激しい羞恥、そして、沸き起こる快感。
「さっき、俺の同人読んで…濡れてたのか?」
汚れの回りのふっくり膨らんだところに指を滑らせながら尋ねる青年。
「そ、そんなこと、どうだって、いいでしょ…あほぅ…」
脚をじたばたと動かすと、汚れている部分の上のあたりを青年の指がそっと撫でる。
「ひぁうん!!」
こっそり見付けた青年の同人誌で、自慰を覚えたのは数年前。
最初は数頁見ただけで、家に戻って思い出し、思いを寄せていた少年やアイドルの顔を思い浮かべながらいじっていただけ。
それが、しだいしだいに大胆になって…
最近は青年が帰ってくるまでの間に、青年の部屋で果てることも幾度かあった。
青年が仕事から帰ってくるまで、少女にとって青年の部屋は家族も来ない自分だけの部屋のようなものだった。
今日も、ひそかな悦びを味わおうとしていたのは事実。
「…いすず、もしかしてとは思ってたぞ。」
さすりさすりと少女のまさに一番感じる場所を人差し指で愛撫する青年。
「ひ、…ん!!やめ、やめてぇ!」
青年には彼女がいないはずなのに、信じられない力加減と位置取り。
「同人、ちゃんと整頓してあったしな…ゴミ箱の中のティッシュも、な。」
怒っているわけではなく、確認しているような口調。
「大人に、なってるんだな。」
ショーツに手がかかったと思って抵抗しようと身体に力を込めたとたん。
「ふぁああああ!!」
吸いつかれた。
クロッチをずらされ、むき出しになったそこに。
自分で半分慰めかけて、じっとりと蒸れていたそこを。
青年の愛撫に、身体の奥から熱い雫を漏らしてしまったそこを。
敏感になっていた突起を唇で挟まれて、舌の先端で嬲られる。
控えめな愛撫とは比較にならない快感。
「ああああ!あ、あー、あー!!!」
自分の性器が剥き出しにされて、青年の口で嬲られている。
その羞恥と、矢継ぎ早の快楽。
自分が根こそぎ変えられて行くような衝撃。
「やだ!やだおにい!!!あん!あ、あんあんあっ!!!」
泣き声すらも切なげに変わる。
「んふー、んふー!」
少女の腰がびくり、びくりと動く。
青年も風俗での経験しかなかったが、愛しく感じている少女にこれまでその経験がことごとく通用していることで、いよいよ自信をもって愛撫に励んで行く。
そんな青年の事情を知る由もなく、青年の与えてくれる快楽に翻弄されかける少女。
「う、あ…」
少女が目を閉じて、襲いかかる快感に耐えているうち、ふと青年の攻撃がやむ。
靄がかかったような意識を集中させようとしていると、ショーツがいともたやすく脱がされて行くのが目に入る。
「い、いやあぁぁぁっ!!!」
青年から自らを守るものが、もはや何もないことを認識した少女が悲鳴を上げる。
「むぐ!」
なおも叫びかける少女の口を青年の手が塞ぐ。
「…誰かに聞かれたら…見られちゃうよ。」
青年の視線が少女の心を縛りつける。
「いすずの、ひくひくしてるアソコとか…泣きべそかいてるかわいい顔とか、全部ね。」
少女の口から手を離して、両手で芸術品を愛おしむように少女の身体を撫ぜ、再び股間へと顔を埋める。
「やめ!やめて、もう、もういや…おにい、もういやぁ!」
襲い来る快感。
股間だけではなく、青年の手がまさぐっている、張ったようになっている乳房からも快感が襲いかかってくる。
青年の舌の動きは敏感な突起だけでなく、その下に開いている大切な場所への入り口へも容赦なく襲いかかる。
「ひぃ!ひ、ひ、ひぃ…」
少女のまぶたの裏に、光が飛びはじめる。
だめだだめだと思えば思うほど、少女の身体の芯が溶けたようになって、愛液がこぼれ出すのを抑えきれなくなる。
「やめ、やめ、れ、いやぁ…」
全身からどっと汗が吹き出してくる。
青年の口から、ぢゅぱ、びちゅ、と卑猥過ぎる音がする。
その音が少女の羞恥心をさらに煽りたて、快感を深めて行く。
「ん、あ、ああ、あ、ん、んぅ…ん!ぅ!!!」
青年の肩をつかみ、少女の身体が数回大きく痙攣する。
少女の入り口から少し入っていた青年の舌が、ぎゅと少女の粘膜にくるまれる。
しばらく少女の反応を楽しんだ青年が、舌を離して起きあがり、少女の頬にそっと触れる。
「ん、ぅあ…」
涙をいっぱいにためた目で、青年を見やる少女。
「…いすず、気持ちよくなれたか?」
少女をレイプしているとは思えないほど優しげな声と表情の青年。
「気持ちよさそうだったから、がんばって見たんだけど。」
自分を無理矢理犯そうとしているのだということを少女に一瞬忘れさせるような、少し照れ臭そうな表情。
「ば、ばかぁ…」
初めて他人の手、それも男性の手で絶頂に達してしまった恥ずかしさと、青年の誇らしげな表情に耐え切れず、顔を被ってしまう少女。
「…いすず、そうしてるとずいぶん女の子らしいな。」
少女の耳に、少し楽しげな声と、ベルトをゆるめるかちゃかちゃ言う音が聞こえる。
「…ちょ、ちょっ!!!!!」
この状況でベルトをゆるめられるということの意味を悟った少女が、抵抗しようと目を開いて飛び起きようとしたところで、硬直した。
「収まりが、つかないんだよ。」
やや恥ずかしげに言う青年の股間にそびえ立つグロテスクな肉の柱。
それを覚悟もないままに直視してしまった少女。
「あれほどいすずのかわいいところ見たんだ。最後まで、しないとな。」
青年が、身動きできない少女の身体をぐいと引き寄せる。
「…ひ…ひ…」
青年のそれが何のためにあるのか経験のない少女にだってわかる。
漫画の中の少女たちの身体の中へと無理矢理挿入されていたもの。
処女膜を突き破り、容赦なく凌辱した揚げ句に欲望の証を少女たちの中に吐き出していたもの。
自分がその少女たちと同じ目に、これから遭わされるのだと思うと、恐怖で身がすくむ。
「お、おにい…そ、それは、それはしないよね…?」
恐怖に引きつった声。
いつもはとても自分に優しい青年に一縷の望みをかけて、必死の形相で青年の顔を見つめて懇願する少女。
「する。本気だ。」
しかし、少女の懇願も、静かではあるが強い意思のこもった青年の返答に打ち砕かれる。
怯えるしかない少女の脚を大きく広げ、たぎった股間を近づけていく青年。
「や、違うの、おにいは、おにいは優しいの、こんな事なんかしないの。」
パニックに陥った少女が、信じたくないというように首を振る。
「優しいつもりだよ…いすずのこと…好きだしね。でも、それとこれは別だ。」
言葉は優しく、でも、容赦なく青年のペニスが、少女の絶頂を迎えた直後の秘所へと迫って行く。
「や、こ、こわい…やぁ…」
なにかに取り憑かれたようにそれを見つめる少女。
「散々バカなこと言ったバツだ、それにここまで来たら、やめられないさ。」
ぴとり、と少女の粘膜に青年の先端が当たる。
「いやっ!いやっ!それはダメっ!!おにいっ!おにいっ!!!さっきの謝る、謝るからもうやめて!!!」
のしかかる青年の大きな身体を精一杯押し戻そうとしながら少女が叫ぶ。
「…謝ったってもうダメだよ。」
優しく耳元にささやきながら、青年が慎重に少女の入り口を探す。
「ひゃだ!おにい、もうやだ!!ボクはじめて、はじめてなの!!!」
とろりと熱く濡れた場所を、自らの指より数倍熱い感触が撫でる。
「そうか、じゃ…いすずの処女、もらうよ。」
熱い感触が入り口に定まるのと同時に、青年の愛おしむような声がする。
「えひっ!うぅああぁぁぁ!!」
熱い感触が少女の体内に強引に押し入ってくる。
と思うやいなや、つい先刻絶頂を感じたばかりの膣がぬるりと青年の怒張を迎え入れてしまう。
「い、いたああぁぁぁぁっ!!!!」
胎内の奥を突き上げられた感覚に数瞬遅れて、身体を引き裂かれるような痛みが股間から全身に走る。
「いや、いや!」
ずりあがろうとするが、青年の大きな身体がそれを許さない。
ずむ!
「う…!」
もう一度最深部を突かれて、動きが止まる。
「いすず、入った。」
目を閉じて痛みを堪えている少女の耳元にささやく青年。
処女膜が破れる感覚があったわけではなかったが、お腹の中の痛みと異物感、密着した腰がその言葉がウソでないことを少女に教える。
「い、いやぁ…こんなのひどい、ひどいよ、おにい…」
少女がしゃくりあげながら青年を詰る。
「うん…ひどいよな、ひどいから、一生忘れないでいろよな。」
腰をさらに押しつける青年。
すぐにでも抽送を始めたいのだが、長く持たせる自信がなかった。
貧乏性というきらいがないではないが、思いを寄せていた少女との初めてのセックスを長持ちさせたいというのが本音である。
「そ、そんなことって…」
「いすず、今なら言えるかな…好きなんだぞ、おまえのこと。」
青年のペニスが、しとどに潤っていてもまだ男を迎え入れることに慣れていない膣内をゆっくりと往復し始める。
「う、うー!」
その痛みが、少女から青年の告白に答える余裕を奪う。
「ずっと昔、あった時から可愛いって思ってた。」
大学に入学した青年が、初めて少女と会ったとき、彼女はまだ小学生。
クラスの悪ガキにいじめられて泣いていたなとふと思い出す。
「ん!いたい!…おにい、おにい…」
それが、今は自分の身体の下で、自分に犯されて泣きじゃくっている。
「どんどん綺麗になってって、男と付き合うようになるんだろうなって思うと、悔しくてしょうがなかったんだぞ。」
無邪気に懐いてきた少女に妹のような気持ちで接していた。
でも、どんどん美しく成長して行った少女に、だんだんと別の感情も持ちはじめていたのも事実だった。自慢したくなるほど可愛い妹、しかし、他の男に取られたくないという歪んだ気持ちが青年の中でどんどん大きくなっていた。
「あぅ!い、いた、はぁ、はぁ…うん!」
青年の抽送が次第次第に早くなっていく。
複雑な少女の内部が、青年のペニスに絡み付き、信じられないほどの快感を与えてくれる。
「でも、俺はこんなだしな、いい兄貴でいようと思ってた。」
それほど美男子でもないし、スマートでもない。
見苦しくない格好はしているつもりでも、やはり外見にコンプレックスは感じていた。
「おにい…おにい!んぅ、あ、あぅ、あぅ!」
肌が密着すると、少女の肌が驚くほどすべやかだと気付く。
少しでもその感覚を味わいたい青年が、少女に体重をかけないようにすっぽりと覆いかぶさり、鎖骨の周辺を幾度も強く吸う。
「でも、でもな!もう我慢しないぞ、今日は、いすずを、いすずを俺のモノにしてやる!今日だけでも、大好きないすずを俺の、俺だけのモノに!」
そうしているうち、どんどん青年の興奮が高まって行く。
青年の腰が、少女の腰を砕こうとしているかのように力強く、そして素早い律動をはじめる。
「あひ!ボク!こわれる!!!おにい、やめて、もうやめ!いた、いた、ぁぐ!!」
狭く固い膣をかき乱すその動きに、少女の身体が悲鳴を上げる。
「ああ!もう、もう出そうだ!」
腰の奥に重苦しい塊が充填されて行く。
「いっいひぃっ!いやっ!抜いて!ぬいておにぃっ!!!」
妙な力が入ったのか、ただでさえ狭過ぎる少女の膣がぎゅう、とさらに狭まる。
「このまま、このまま出す、いすず!」
その少女の膣圧を跳ね返すように腰をはずませ、青年が宣言する。
気を抜くと、すぐにでも尿道を熱い濁流が駆け登りそうになるのを堪えて、少女の身体に没頭する。
「やっ!やめて!やめてっ!!!おにい妊娠しちゃう!!」
おかしくなりそうな位の破瓜の痛みの中でも青年の言葉の意味を理解して、少女が思いとどまってと必死に訴える。
「ああ、妊娠、してくれ!いすず、いすず!っ!あいしてる!!!」
限界を感じながらどすどすどすと少女の膣の最深部をえぐり続ける。
目を閉じ、自分の心に浮かんだ言葉を一心不乱に口から吐き出しながら、その瞬間へとひたすら己を高める青年。
「だ、だめえっ!!だしちゃだめぇえええぇぇっ!!!」
絶望的な少女の絶叫を聞きながら、青年は堪えるのをやめた。
腰の奥から尿道を駆け抜け、青年が今まで体験したことのない勢いで精液が、少女の狭く窮屈な膣内に打ち出される。
「っ!!ふ!」
内臓全てを突きあげられるような衝撃の数瞬後、少女は胎内にぬらぬらしたものが広がるのを感じた。
初めて味わう感覚にもかかわらず、少女ははっきりと、青年の遺伝子を送り込まれたのだと理解した。
「あ、あ…で、て…る…」
目の前が暗くなるような絶望と、これであの痛みから解放されるのだという安堵感、そして、青年の子供を妊娠してしまうのではないかという恐怖が、少女の意識を朦朧とさせて行く。
「…すご…いくらでも、でる…」
身体を密着させ、腰をぐ、ぐ、と押しつけて少女の子宮へ少しでも多くの精子を送り込もうとしながら、青年が呟く。
「いや、いや…おにい…ボク、妊娠しちゃう…」
なす術もなく青年の精子を注がれ続ける少女。
思考がまとまらないのか、うわ言のように青年に妊娠の可能性を訴え続ける。
「…うん、いすずが妊娠してくれたら、俺、しあわせだな…」
少女に妊娠という単語を呟かれる度に、青年の情欲が一層燃え上がる。
「ぅあ…あ…」
妊娠を積極的に求めるかのような青年の言葉に、少女はもはや何も言い返せない。
「ぁふ…ふー、ふー…」
いつ果てるともない射精もいつしか治まり、息を整えあう少女と青年。
「おにい…終わったんなら、抜いてよぉ…」
べそをかきながら少女が訴える。
彼女の知識でも、男が射精すれば、セックスは終わりだということはわかる。
漫画の中でも男たちは、少女に膣内射精した後ペニスを引き抜いて、膣から流れ出てくる精子と処女をなくした証拠の血を見て喜んでいた。
「まだ、終わらないや…」
少女の唇をひとしきり奪ってから、青年が宣言する。
青年にとって信じられないことに、これほど激しく終わった後だというのに、勃起は全然治まっていなかった。
風俗じゃ中折れしたりするのにと苦笑したくなるが、それほど少女が魅力的で、少女を抱く喜びが強い証拠だと気を取り直す。
「え?!」
まだこれ以上のことがあるのかと少女がいやいやと首を振る。
とにかく、もう解放してほしかった。
「いすずが、あんまり可愛いから、一回じゃ、ダメみたいだ。」
いまだ凄まじい少女の膣圧にも負けずに膣内にとどまったままのペニスに力を込める。
「んあっ!い、いやっ!」
胎内の異物感が膨れ上がる感覚。
「このまま、するからね。」
言うが早いか始まる抽送。
「い、いやぁ!うぅ、ん、んぅ!」
少女の泣き声が続く。
それからどれだけの時間が経ったのか…
「…はぁ…はぁ…いすず…ぅ!」
少女を組み敷いたままの青年が耳元で少女の名前を呼ぶ。
「ぁ…は…お、に…い…」
少女に腰をぴったりと密着させたまま青年が腰を震わせ、どくりどくりと少女の膣奥に精液を送り込む。
「だした…せーし…また…」
呆然とした表情のまま、少女が呟く。
ずきずき痛む腰と股間、そして腹の中の異物感が、少女に今行われていることを教えているが、どこか夢の中のことのように少女には思えた。
「出したぞ、いっぱい…可愛い、大好きないすずの中に。」
疲れてはいるが、むやみに幸せそうな声で青年がささやく。
「ボク…こわれちゃう…あかちゃんできる前に、こわれちゃう…」
青年の激し過ぎる行為を受け止めている身体も、行為中数え切れないほどぶつけられた青年の強い想いを受け止めている心も千々に乱れていた。
「…だいじょうぶ、壊れても…俺がいる…」
身勝手な青年の言葉。
しかし、少女にとってはもうその言葉すら救い。
「おにい…バカ…」
少女はいま、これだけは確信していた。青年は、彼女に夢中なのだと。
だいぶ前にネタと下書きだけ描いてた女の子あぷ〜
半分いたずらのつもりが、火をつけてしまって大暴走されてます(爆)
ちなみにこの後、しっかり責任は取ってもらいましたとさ